(農業)(飼料)
家畜などへの餌(えさ)。
(濃厚飼料、粗飼料、特殊飼料)
濃厚(のうこう)飼料(Concentrate Diet)、粗(そ)飼料(Coarse Feed)、特殊飼料(Specialty Feed)に3分されることが多い。
濃厚飼料は穀類、油粕類、糠類など、繊維が少なく可消化栄養分の多い飼料であり粗飼料の対義語である。
粗飼料は繊維が多く、可消化養分は少ない。生草、干し草、藁(わら)など。反芻家畜に与えられる。
特殊飼料はミネラル飼料(カルシウム、鉱塩など)、尿素飼料(尿素やその誘導体など)、飼料添加物(ビタミン類、微量元素、抗菌性薬品、防黴(ぼうばい)剤、抗酸化剤、ホルモン、抗生物質など)であり、他の飼料では不足しやすい成分を補うことや、飼料の貯蔵性を増すなどの目的で配合飼料に微量に添加するもの。
(配合飼料、混合飼料、単味飼料)
飼料が原因で有害な畜産物が生産され人の健康を害したり、家畜に被害が生じたりせぬよう、飼料や飼料添加物について定められた基準を公定規格という。
公定規格が定められている種類の飼料を規格設定飼料といい、配合飼料、混合飼料、単体飼料に区分されている。
配合飼料(Assorted Feed, Compound Feeds, Compounded Diet, Feed Mixture, Formula Feed, Incorporated Diet, Mixed Feed)は、2種類以上の原料(トウモロコシなどの穀実類、牧草、大豆粕などの粕類、魚粉などの動物質飼料、ビタミンやミネラルなど栄養素的なもの等)を混合したもの。
混合飼料(Mixed feed, Mixed Diet, Mixed Ration)は、2種類以上の原料を混合したもので、配合飼料に比べ一般に養分がかたより、そのまま単一で給与されることを目的としないもの。輸入関税の免税のためのものもある。
単味飼料(Simple Substance Feed)は、原材料となる個々の飼料のこと。
飼料にするために栽培される作物を飼料作物という。