植物

有胚乳種子(ゆうはいにゅうしゅし)(Albuminous Seed)

投稿日:2018年7月10日 更新日:

(農業)(植物)

芽や根がつくられるときの栄養分が胚乳に蓄えられている種子を有胚乳種子という。これに対して子葉(しよう)のなかにその養分が含まれていて胚乳がない種子を無胚乳種子(むはいにゅうしゅし)(Exalbuminous Seed)という。

有胚乳種子は種子の大部分を胚乳が占める。無胚乳種子は大部分を子葉が占める。

芽や根がつくられるときの養分 種子の大部分を占めるもの 被子、裸子

単子葉、双子葉

有胚乳種子

(胚乳種子ともいう)

胚乳に蓄えられている 胚乳 被子植物の単子葉類、裸子植物 柿、イネ(ムギ、アワ、ヒエ)、とうもろこし、ナタネ、ゴマ、ソバ、オシロイバナ
無胚乳種子

(子葉種子ともいう)

子葉に蓄えられている 子葉 被子植物の双子葉類 ダイズ、カボチャ、ヘチマ、ヒマワリ、インゲンマメ、クリ、ダイコン、クルミ、ドングリ、モモ

*進化という点からみると、有胚乳種子より後に無胚乳種子ができた、つまり有胚乳種子が進化して無胚乳種子になったとされている。

*無胚乳種子では、種子の成熟の過程で、胚乳の栄養分がしだいに胚(子葉)に吸収され、完熟したころには胚乳が消滅し、養分は子葉に蓄えられる。

*胚珠(はいしゅ):種子植物の種子(つまり種)。つまり胚と胚乳は胚珠にふくまれていることになる。

*子房(しぼう):胚珠をつつんでいる部分。受粉後に果実となる。

*子葉:種子植物の胚の発育時に、最初の節に形成される葉。

*地下子葉:クリ、ソラマメなどにみられる、発芽の際、地中に取り残される子葉。

(子葉の数と胚乳の有無)

子葉の数 胚乳の有無
裸子植物 2枚~数枚 有胚乳種子
被子植物 1枚(単子葉類) 有胚乳種子
2枚(双子葉類) 無胚乳種子

*双子葉類には3~6枚の子葉をもつ種もある。

*有胚乳種子の子葉は種子の発芽後に発育して同化作用が行われる。

*無胚乳種子は、子葉が著しく発達して澱粉や脂肪などを貯蔵する。特殊な形態や代謝系が認められる。

 

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