(農業)(病害)
植物に感染するウイルスのことを植物ウイルスといい、この植物ウイルスによってひきおこされる植物の病害を全般にウイルス病という。
つまり動物ウイルスなら人間その他動物にも感染するが、一般に「ウイルス病」という言葉は動物に対してではなく、植物ウイルスによる「植物の」病害に使われることが多い。これらの病害には例えばべと病・モザイク病・斑点病などがある。
(ウイルス病とアブラムシ)
ウイルス病はアブラムシによって伝染するものがあり、
キュウリモザイクウイルス(CMV)
カブモザイクウイルス(TuMV)
ジャガイモYウイルス(PVY)
が知られている。
(モザイク病)
作物がモザイク病に感染すると、葉や茎に濃淡があらわれ株全体にモザイク状に広がっていく。一度感染するとたとえ農薬を使っても治せない。また、感染した作物をそのままにしておくと、ウイルスが圃場全体に広がってしまう恐れがある。よって既に感染してしまった株がある場合は取り除き、周囲にいるアブラムシも駆除する必要がある。
なお、植物ウイルスは、アブラムシやコナジラミなどの昆虫による媒介に限らず、農具や人の手についたウイルスによっても伝染する。