科学

土壌の酸性を中和するには(How to Neutralize Soil Acidity)

投稿日:2019年1月1日 更新日:

(農業)(科学)

石灰を播くことが解決法である。

土の酸性を中和するとは、酸性でなければアルカリ性なので酸性をアルカリ性に近づけるということになる。この酸性、アルカリ性の度合いを表すのがpH*(ペーハー:水素イオン指数)であり、pH=0(酸性)〜pH=7(中性)〜pH=14(アルカリ性)なので、pH=7ぐらいの中性にすることが中和ということになる。

石灰には、苦土石灰(くどせっかい)、消石灰(しょうせっかい)、有機石灰(ゆうきせっかい)がある。

このように土壌の酸性をアルカリ性にするのに比べ、アルカリ性を酸性にするのは難しい。

*pH:小文字のpに大文字のHで記される。Potential of Hydrogen。水素イオン指数または水素イオン濃度指数。pHのゼロや14は下限や上限ではない。pHがマイナスの場合もあるし、pHが14を超すものもある。読み方のペーハーはドイツ語読みとされる。

 

もしも出題で、

Q:「pH(ピーエイチ)とは、土壌の養分保持力を表し、陽イオン交換容量とよばれる。」といったらこれは○か×か。

とあれば、その答えは、

A:×(pHの読み方はこういった意味ではペーハーが正しい。よって読み方で、すでに×。また「土壌の養分保持力を表し、陽イオン交換容量とよばれる」のはpHではなく、CEC(陽イオン交換容量)なので×である。もしもこの出題文が「CEC(シーイーシー)とは、土壌の養分保持力を表し、陽イオン交換容量とよばれる。」だったら○である。)

 

もしも出題で、

Q:「pH4の土壌は、アルカリ性土壌である。」といったらこれは○か×か。

とあれば、その答えは、

A:×(アルカリ性でなく酸性である。pH7が中性であり、それより数字が小さければ酸性である。)

-科学

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