植物

着花習性(ちゃっかしゅうせい)(Flowering Habit)

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(農業)(植物)

花の着きかたのこと。栽培のしかたや環境によって変わるものもある。

着花習性と花序という用語の違いは、着花習性は花が植物のどこに着くかをいうのに対し、花序は花の並び方をいうところにある。

例えば、「○○という植物は第1花が○節目に着く」というのが着花習性的な表現である。

着花習性の例

※ナス科植物

第1花房もしくは第1花は、8~9節目に着生するのが普通。

トマト 3葉ごとに着生する。
ナス 2葉ごとに着生する。
トウガラシやピーマン 1葉ごとに着生する。
※ウリ科植物

雌花、雄花の単性花に分かれていて(雌雄異花)、着花習性が複雑である。

キュウリ 雌花は普通1~2節に1花を着生し、雄花が数花着生する。温度や日長に強く影響される。
スイカ、カボチャ 主茎と第一次側枝の第6~8節に第1雌花が、以降4~6節おきに雌花が着生する。その他の節には雄花が着生する。
メロン 両性花と雄花を同一株上に着生するのが一般的で、普通は主茎に着生せず、主茎の第4~5節より上の節から発生する第一次側枝の第1節に両性花または雄花が着生する。
※マメ科植物

各葉の腋部に着生する。

エンドウマメ 主枝の第1花は、10~20節目に着生する。
インゲンマメ 主枝の第1花は、は5~10節目に着生する。
ソラマメ 主枝の第1花は、15~20節目に着生する。
※バラ科
イチゴ 花が房状に着生し、頂部に頂花房、そして各葉の腋部にある第一次側枝の頂部に腋花房が着生する。

品種によっては第一次側枝上の葉の腋部よりさらに側枝を生じ、その頂部にさらに腋花房が着生するものもある。

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