科学 農薬

トマトの着果促進(とまとのちゃっかそくしん)(Fruit-Setting of Tomato, Fruiting Acceleration of Tomato*)

投稿日:2019年11月24日 更新日:

(農業)(科学)(農薬)

トマトに限らず、ナス、メロン、モモ、ブドウなどにおいて着果性を高める薬剤を着果剤という。または着果ホルモン剤、植物ホルモン剤という。植物自ら作り出しているホルモンと同様の働きをホルモン様の物質である。

着果促進、着果安定、果実肥大の効果が期待できる。

一般名称 商品名 対象植物
オーキシン系 4-CPA トマトトーン トマト、ナス、メロン

(着果促進)

クロキシホナック トマトラン トマト、ナス

(着果促進)

エチクロゼート エルゴール メロン

(ネット形成、果実肥大)

ジベレリン系 ジベレリン イチゴ、ビワ、ブドウ

(着果数増加、着果安定、果実肥大)

サイトカイニン系 ホルクロルフェニュロン フルメット カボチャ、ビワ、ブドウ

(着果促進、果実肥大)

※これら植物成長調整剤は農薬に分類される。

※農薬(Agrichemicals)は、農業の効率化や農作物の保存に用いられる薬剤全般を指し、上記のような植物成長調整剤のほかに、殺菌剤、防黴剤(ぼうばいざい)、殺虫剤、除草剤、殺鼠剤(さっそざい)などがある。

*Fruiting Acceleration of Tomatoという英訳はここで造語(2019/10/20)。機械翻訳では日本語と一致するが、この英訳をインターネット検索するとヒットしないため、英文で用いると通じないかもしれない。生育の促進には他に句動詞で“put ahead”がある。

-科学, 農薬

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

微生物(びせいぶつ)(Microorganism)

(農業)(科学) 肉眼で見えず、顕微鏡で見えるような生物。 生物を大きさによって分類した名称。厳密に0.0○mm以下のような定義はない。例として細菌、藻類(そうるい)、そして肉眼で見えるがカビ、ときと …

no image

エチレンガス(Ethylene Gas)

(農業)(科学) 熟成していく野菜や果物から発生するガス。成熟ホルモンと呼ばれる。果物の多くはこれによって果物に含まれる酵素の働きが促されて熟していく。そのため追熟(ついじゅく)用に足されることがある …

no image

組織培養(そしきばいよう)(Tissue Culturing)

(農業)(科学) 動物、植物の細胞や組織を無菌操作で培養すること。 培養とは動植物の一部を人工的に育てることをいうが、その中で組織培養とは多細胞生物の細胞や組織を人工的に育てることをいう。培養の対象に …

no image

インドール酢酸(いんどーるさくさん)(Indole Acetic Acid(IAA))

(農業)(科学) 分子式C10H9NO2。植物の生長(*植物では成長でなく生長ということがよくある)を促進するホルモン。略称IAA。似た作用をもつ物質を総称してオーキシンというが、オーキシンという化合 …

no image

発根促進剤(はっこんそくしんざい)(Root Stimulator)

(農業)(科学) 発根促進を目的として使用する植物成長調整剤のこと。インドール酪酸やα-ナフチルアセトアミドがその有効成分である。粉剤と液剤がある。