(農業)(農作業)
播種とは作物の種子を播く(まく)こと。その方法を下記に説明する。
(圃場の整地状態による分類)*これは播種の方法の分類ともいえるが、播種される圃場の状態の分類ともいえる。圃場の状態によって播種の方法に影響があることを説明できる。
整地播き | 耕耘(こううん)、整地され、また畝立てされた圃場では、人力だけでなく播種機によっても播種できる。
精度の高い播種作業が可能になる。 整地の労力は増える。 |
不整地播き | 未耕地に播種するもの。
浅耕播種、部分耕播種、不耕起播種等がある。 前作物の残渣によって播種精度が落ちたり雑草が残ったりする問題がある。 整地播きと比べ整地する労力は少ないが、得られる作物の量と比して効率的とは限らない。 整地しないことで土壌侵食を防ぐ場合がある。 |
(播種の方法の分類)
散播(さんぱ)
*ばらまきと呼ぶこともある。 |
地表面に種子を均一に播いた後、地表面を攪拌し鎮圧する。
省力的だが、播種密度を揃えたり、均一な覆土をしたりは難しいため、苗立ちに粗密が生じやすい。 条播に比べ生育期間中の管理は難しい。 |
条播(じょうは)
*条まきと呼ぶこともある。 |
種子をすじ状に播いた後、覆土、鎮圧する。
さらにドリル播き、広幅播きと区分できる。 ドリル播きは、ムギ、牧草、飼料作物のように条間が狭く高い密度で播くものであり、 広幅播きは、播種列の幅を3cm~10cmの帯状にして播くものである。 いずれも専用の播種機を用いることができ作業効率を上げることができ、生育期間中の除草等もし易く、大規模農業向きといえる。 |
点播(てんぱ)
*てんまきと呼ぶこともある。 |
すじ状でなく、点状に一定間隔に種子を播く。
千鳥状に穴をあけて播く場合には千鳥まきともいう。 各点の種子の数が1~2粒の場合を点播、それ以上の場合を株播きと呼ぶこともある。 ダイズ、トウモロコシ、野菜などで、正確に種子を播けば、種子の数を節約し間引き作業を省力化できることがある。 コート種子やテープに封入された種子を使うと、精密な播種ができる。 |