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窒素固定(ちっそこてい)(Nitrogen Fixation)

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(農業)(科学)

空気中の窒素分子を他の反応性の高い窒素化合物に変えること。ある種の細菌は大気中の窒素をアンモニア(NH3:窒素化合物の一種)に変えるはたらきがあり、これは生物学的窒素固定(Biological Nitrogen Fixation)という。

例えばマメ科植物の根にみられる根粒菌は、共生的に窒素化合物の生産に寄与し土壌を肥やす。マメ科植物が荒れ地でも育つのは、根で窒素肥料が合成されているからといえる。

生物学的窒素固定の他に、化学的窒素固定(Chemical Nitrogen Fixation*)もある。例えばハーバー・ボッシュ法がそれであり、人工肥料の生産に用いられた。

*英訳Chemical Nitrogen Fixationは日本の辞書等にはなかったが、海外の文献に見つけた(2018/04/05)。

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