植物

受粉(じゅふん)(Pollination)

投稿日:2018年6月7日 更新日:

(農業)(植物)

花粉が雌性(しせい)器官に到達すること。

受粉するのは種子植物であり、種子植物には裸子(らし)植物と被子(ひし)植物があり、それぞれの受粉のしかたは以下のとおり。

種子植物 裸子(らし)植物門(Gymnospermae) 花粉が胚珠の珠孔に付く
被子(ひし)植物門(Angiospermae) 花粉が雌ずいの先端(柱頭)に付く

 

(受粉と受粉の違い)

受粉 授粉(じゅふん)
自然状態で起こった場合 人為的な手段によった場合
雌性器官側からの表現 花粉側からの表現

 

(他家受粉と自家受粉)

他家(たか)受粉

同種の植物の別の個体間の受粉。

カボチャ、キュウリなど。

自家(じか)受粉

同じ個体間の受粉。

イネ、ナスなど。

自花(じか)受粉 / 同花(どうか)受粉

同じ花のおしべとめしべの間で行われる受粉。この場合雌雄同花(しゆうどうか)である。

隣花(りんか)受粉

同じ個体中の別の花の間で行われる受粉。

 

(花粉の移動を媒介するもの)

自然では風、昆虫、鳥、水などが、おしべからめしべへの花粉の移動(送粉)を媒介しており、それぞれ風媒、虫媒、鳥媒、水媒と呼ばれる。

-植物

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