科学

塩類集積(えんるいしゅうせき)(Salt Accumulation)

投稿日:2018年8月14日 更新日:

(農業)(科学)

地表面に塩類が集積すること。これによって作物の収穫量が減る現象を塩害という。また塩類集積は砂漠化をもたらすことがある。

原因のひとつに干拓地や乾燥地における灌漑(かんがい)水に塩類が多く含まれていた場合の影響があげられる。

また、土壌中の水に溶けている各種の塩類が、地表面からの水分蒸発で地中水分が地表近くに移動しこれによって塩分が集積することがある。

塩類集積を避ける方法として、施肥を多くし過ぎないことがあげられる。全面施肥に比べ局所施肥のほうが肥料の利用率が高く、また環境に対する影響が小さいとされる。

塩類集積が発生した場合の対策として、湛水(たんすい)、深耕(しんこう)、客土(きゃくど)、吸肥力(きゅうひりょく)の強い作物を栽培して圃場(ほじょう)の外へ出すなどがあげられる。

露地栽培(ろじさいばい)では、降雨で土中塩分が流されるため塩類集積は起きにくい。施肥過剰の塩類集積が起きやすいのは降雨が地表に届かないようなハウス栽培である。

(耐塩性と作物)

耐塩性の強い作物 ビート、オオムギ、ワタ
耐塩性に関して中程度の作物 イネ、ダイズ、コムギ
耐塩性の乏しい作物 エンドウ、インゲン

*吸肥力の強い作物をクリーニングクロップ(Cleaning Crop)とした日本の文献が複数あったが、英語文献のなかには雑草地に適した作物をCleaning Cropとした定義はあるものの、吸肥力が強い作物というような定義づけは見つけられなかった。

*吸肥力の強い作物は、スーダングラス、ソルゴー、トウモロコシ、カボチャ、キャベツ、ソバ、ダイコン、トマト、ナスなど。

-科学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

発根促進剤(はっこんそくしんざい)(Root Stimulator)

(農業)(科学) 発根促進を目的として使用する植物成長調整剤のこと。インドール酪酸やα-ナフチルアセトアミドがその有効成分である。粉剤と液剤がある。

no image

微生物(びせいぶつ)(Microorganism)

(農業)(科学) 肉眼で見えず、顕微鏡で見えるような生物。 生物を大きさによって分類した名称。厳密に0.0○mm以下のような定義はない。例として細菌、藻類(そうるい)、そして肉眼で見えるがカビ、ときと …

no image

固相、液相、気相(Solid Phase, Liquid, Phase, Gas Phase)

(農業)(科学) 農業においては、「土壌は、固相の土壌粒子、液体の土壌水、気相の土壌空気という三相から成る」という言い方がされる。 これは、「土壌の、固体の部分が土壌粒子であり、液体の部分が土壌水であ …

no image

日長(にっちょう)(Day Length)

(農業)(科学) ①「一日のうち明るい時間」 が簡単でわかりやすい定義である。 ②「日の出から日の入りまでの時間」 とした定義では天候や日食による日々の明るさの変化は関係ないことになり、①と②は異なる …

no image

感温性(かんおんせい)(Sensitivity To Temperature, Temperature Susceptibility, Thermosensing Property, Thermosensitivity)

(農業)(科学) 温度を要因として植物が花芽分化や開花などの反応を示す性質。この反応は、ある温度以上になった場合の反応と、ある温度以下になった場合の反応がある。 品 種 感 温 性 多くの北日本のイネ …