(農業)(肥料)
ここでは大きく3つに分け、さらにその3つを、①を5分類、②を4分類、③を2分類している。
①肥料の生産、組成、性質などの自然科学的分類 | 形態的分類 | 粉状肥料(造粒などを行なわず粉末状のもの)、
粒状肥料(造粒などにより粒径が1mm以上のもの)、 固形肥料(木質泥炭などと練りあげて3mm以上に成形、造粒したもの) ペレット状肥料、 液状肥料(液体またはペースト状のもの)。 |
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流通経路による分類(生産方法による分類) | 自給肥料(農家が自家生産できる堆肥・きゅう肥などを、自家栽培作物に施用するものであって、販売しないもの。また緑肥)、
販売肥料(肥料として生産・販売されているもの)。 |
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製造工程による分類 | 化学肥料、配合肥料、化成肥料。 | |||
化学的反応による分類
(肥料自体のpH) |
酸性 | 過りん酸石灰、重過りん酸石灰。 | ||
中性 | 硫酸アンモニア、塩化アンモニア、硫酸加理、塩化加理、尿素。 | |||
アルカリ性 | 石灰窒素、熔成りん肥。 | |||
生理的反応からみた分類
(土壌に施用された肥料の成分が作物に吸収された後の、土壌(培地)のpH) |
酸性 | 硫酸アンモニア、塩化アンモニア、硫酸加理、塩化加理、尿素。 | ||
中性 | 過りん酸石灰、重過りん酸石灰。 | |||
アルカリ性 | 石灰窒素、熔成りん肥。 | |||
②施肥時期、施肥方法、出荷時期など主に栽培に基づく施肥上からの分類 | 施肥時期による分類 | 元肥(基肥)、追肥。 | ||
効果発現時期による分類 | 速効性肥料、緩効性肥料、遅効性肥料。 | |||
施肥方法による分類 | 土壌に混ぜる肥料、
葉面散布肥料(植物に直接施用する)。 |
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農薬の有無による分類 | 農薬を含まない肥料、
農薬入り肥料。 |
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③品質、規格など肥料取締法に基づく分類
(1950年5月1日法律第127号) (肥料取締法の一部改正(平成15年7月1日施行)) |
普通肥料
(11種別146種類) |
単肥
(窒素、リン酸、カリの成分が1種類のもの) |
(1)
窒素質肥料、りん酸質肥料、加里質肥料。 |
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複合肥料
(窒素、リン酸、カリの成分が2種類以上含まれるもの) |
(2)
化成肥料 (高度化成:窒素・リン酸・カリの合計30%以上、 低度化成:同30%未満、 窒素カリ化成:窒素とカリのみ)、 |
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(3)
配合肥料(指定配合肥料を含む)、 |
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(4)
成形複合肥料、 |
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(5)
液状複合肥料、 |
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(6)
吸着複合肥料、 |
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(7)
被覆複合肥料、 |
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(8)
家庭園芸用複合肥料。 |
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有機質肥料 | (9)
有機質肥料。 |
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石灰質 | (10)
石灰質肥料、けい酸質肥料。 |
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その他 | (11)
苦土肥料、マンガン質肥料、ほう素質肥料、微量要素複合肥料、汚泥肥料等。 |
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特殊肥料
(46種類) (肥料取締法第2条第2項に基づき農林水産大臣の指定する種類) |
(イ)
魚類、動物等を主原料とした肥料で粉末にしないもの |
魚かす(魚荒かすを含む)、蒸製骨、肉かす、羊毛くず、粗砕石灰石など肉眼で鑑別が容易なもの10 種。 | ||
(ロ)
肥料の生産工程で、塩酸や遊離硫酸の含量 0.5%以上のものを除く動植物系の肥料。 |
米ぬか、アミノ酸かす、コーヒーかす、乾燥藻及びその粉末、草木灰(じんかい灰を除く)、くん炭肥料、人ぷん尿、動物の排泄物、たい肥等有害成分の含有の恐れがない36種。 | |||
※参照 : 農林水産省Webサイト(2019年12月15日)
もしも出題で、
Q:「肥料には、肥料の三要素のうち、1種類だけを( ① )と2種類以上を含む( ② )がある。この( )にあてはまる言葉を答えよ。」
とあれば、その答えは、
A:①単肥、②複合肥料、となる。
*野菜の分類