土壌 農作業

耕耘*(こううん)(Tilling, Tillage*)

投稿日:2019年12月22日 更新日:

(農業)(農作業)(土壌)

耕地を耕起、砕土、攪拌、反転などのように掘り返し、また地表面の雑草などを土中に埋め込むこと。

耕地の表層部は、作物の生育中に人間に踏まれ機械の荷重を受け、降雨によって締め固められるため。

欧米のTillageにはこの後の均平・鎮圧・畝立てといった整地作業も含まれる。

* Tillageの発音はティレージではなくティリッジ。

*耘(うん)の意味は「草を刈る」。

*動詞Tillは(地面を)耕すという意味。

*耕耘でなく耕うんと記される文献も多い。

(目的)

膨軟化 土壌の表層を軟らかくして通気性、通水性を改善し、作物の根の伸長を助ける。
整地・除草 地表の前作の刈り株、雑草などを土中に埋め込み、前作の轍(わだち)を消し、表面を整えて播種・移植し易くするとともに、地表に落下している雑草種子を埋め込んで発芽を抑制し、雑草を防ぐ。
土壌三相調整・土壌養分調整 土壌の三相分布を調整し、地表に撒いた肥料や土壌改良資材を地中に混和し、有機態窒素の無機化を促進する。

(耕耘に関する用語)

耕起(Plowing) 耕地の土を掘り起こすこと。
砕土(Harrowing) 起こした土の塊を砕くこと。
耕耘整地(Tillage)*広義の耕耘。 均平・鎮圧・畝立てといった整地作業。
代かき(Puddling) 湛水下での整地作業。

以下は、土壌への物理的な働きかけを減らす農作業体系として広まりつつある簡易耕または最小耕耘法に関わる用語である。

簡易耕(Reduced Tillage) 耕耘の工程数を減らした方法。
最小耕耘(Minimum Tillage) 耕耘整地を一工程で行なう方法。
部分耕(Strip Tillage, Partial Tillage*) 全断面的でなく地表面に近い部分を耕す方法。有芯部分耕という場合もある。
浅耕(Shallow Tillage) できるだけ浅く耕す方法。
半不耕起(Half-Tilled*) できるだけ少なく耕す方法。
不耕起(Non-Tilled) ほとんど耕さない方法。

(耕耘のデメリット)

時間とエネルギーの消費、

土壌侵食の助長、

作土直下の耕盤形成の阻害、

有機物の分解促進しすぎによる地力減耗、

生物の多様性の低下。

 

*半不耕起をHalf-Tilledと訳すのはここでの造語(2019/12/22)。

*部分耕は、辞書にはPartial Tillage*と出ていないがここで定義(2019/12/22)。

-土壌, 農作業

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

玉吊り(たまつり)(*Hanging Fruits, *Slinging Fruits, Sling to Support Fruits, Tie Up Fruits)

(農業)(農作業) メロン、スイカ、マンゴーなどにおいて果実部分を地上でなく空中に吊るして成長させること。 目的は、果実の表面に付く傷を防ぐこと、つるの部分の形を整えること(メロンではここをアンテナと …

no image

客土(きゃくど)(Soil Dressing)

(農業)(土壌)(土木) 外から土を持ち込むことが客土である。 土壌を改良することが目的であり、現在の土壌に不足するものを取り入れる。 対象 客土の例 砂質土壌 粘土含量の高い土壌 重粘土 砂質土壌や …

no image

緑肥(りょくひ)(Green Manure, Green Manure Crop)

(農業)(肥料)(土壌) 植物を腐らせずに土壌に混ぜて肥料にするもの。 山野草(さんやそう)緑肥 野生の草花を用いるもので、現在はあまり使われていない。 栽培緑肥 マメ科 レンゲ、クローバー、ベッチ類 …

no image

土性(どせい)(Soil Texture)

(農業)(土壌) 砂、シルト、粘土の組成重量割合による土の分類のこと。 土の粒子を、その大きさによって砂、シルト、粘土のようにグルーピングして、これらのグループが、ある土のなかにどのような重量比で存在 …

no image

間引き(まびき)(Thin Out, Thinning)

(農業)(農作業) 耕地の苗の一部を取り除いて、苗の間隔をあけること。あらかじめ多めの種子をまいて育てておき、良い苗を残すこと。間引きをしないと各作物の重量が小さくかつ偏りが大きくなる。