植物 生理障害 肥料

鬆入り(すいり)(Honeycomb, Pore*, Porous Condition, Porous Solid, Porous Structure, Porous Texture, Porous Fruit*)

投稿日:

(農業)(植物)(肥料)(生理障害)

根菜や果実などの中に好ましくない空洞ができること。

ダイコン、カブ、ゴボウなどの根菜や、ブロッコリーなどの葉菜や、スイカ等において起きやすい。

 

(原因)

組織の成長が早すぎて内部が割れる。

根の生長の早すぎで根の中がすかすかになり、植物全体に十分な栄養がまわらず老化する。

栽培後半に高温の日が続いたときの乾燥によって土から水を吸い上げられないとき、実の部分の水を消耗してしまう。

収穫が遅れた場合の老化。

収穫後の水分蒸発。

 

(どういうときに発生する)

生育が早すぎるとき 株間を広くとりすぎ。

肥料の与えすぎ。

肥料で窒素とカリを多くしすぎ。

土が柔らかすぎ。

土の中の水分が多すぎるとき
栽培後半に高温で乾燥するとき
収穫が遅いとき
収穫後、葉をつけたままにしていて水分が蒸散したとき
冷蔵庫などにおいて保管しているとき

収穫時にす入りでなくても、長期保存するとす入りになることがある。

 

(対策)

株間を広くあけすぎない。

肥料を与え過ぎない。

土を柔らかく(軽く)しすぎない。

適切な水やり。

収穫を遅らせない。

収穫したダイコンの葉は、早めに切り取る。

 

(備考)

・スイカにおいてはすが入っていると響きのない独特の音となる。

・ダイコンにおいては、一番外側の葉の付け根から3cmぐらいを切って断面に空洞があれば、すが入っていることが多い。売られているダイコンも、短くとも残った葉のうち外側の断面を見るとわかる。

 

*Poreは葉や茎の気孔という意味にもう使われるので鬆(す)という意味では通じにくいかもしれない。

*Porous Fruitはここでの造語(2020/7/12)

 

*す入りの英訳を探す際に建築のジャンカ(豆板)も参照していたが、ジャンカの由来が英語ではないらしく意外だった。「天然痘にかかったあとのあばた。また、そのあとのある者。あばた。じゃんか。」という国語辞典の説明がある。これが語源なら建築のジャンカは日本語由来ということになる。実際、英語辞典にはジャンカ的なものが現れず、和英的にみるとHoneycomb(蜂の巣)ぐらいである。

-植物, 生理障害, 肥料

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

種子植物(しゅししょくぶつ)(Spermatophyta, Spermatophyte, Seed Plant)

(農業)(植物) 有性生殖の結果として種子を形成し、この種子によって繁殖する植物。裸子植物門と被子植物門とがある。 種子植物 裸子(らし)植物門(Gymnospermae) 被子(ひし)植物門(Ang …

no image

球茎(きゅうけい)(Corm)

(農業)(植物) 根(ね)と異なり、茎の地下部分であるところの地下茎の、4分類のひとつ。 主軸の地上茎の基部が地下ででんぷんなどの養分を蓄え、球形、卵形、楕円(だえん)体に肥大し、葉の変形による皮に包 …

no image

実生(みしょう)(Seedling*)

(農業)(植物) 種子植物の種子から生育すること。種子繁殖で生育すること。栄養繁殖による生育でないものになる。 語源は、おそらく「実(み:種子)から生る(なる)もの」だと思われる。 実生苗(みしょうな …

no image

根菜(こんさい)(Edible Root, Root Vegetable)

(農業)(植物) 野菜のうち、土の中に成る部分を食べるものをいう。植物学的な分類ではない。生活上便利なので野菜を4つ(分け方は諸説あり)に分けたもののひとつであり、根菜でなければ、葉菜、果菜、豆類とな …

no image

維管束(いかんそく)(Vascular Bundle, Fibrovascular Bundle, Vessel Bundle)

(農業)(植物) 簡単にいうと根、茎、葉に通じる管(くだ)。道管(どうかん)と師管(しかん)の2種類の管で構成される。道管は水分上昇の通り道となり、師管は養分下降の通り道となる。単子葉類では維管束はば …