植物

球茎(きゅうけい)(Corm)

投稿日:2019年5月19日 更新日:

(農業)(植物)

根(ね)と異なり、茎の地下部分であるところの地下茎の、4分類のひとつ。

主軸の地上茎の基部が地下ででんぷんなどの養分を蓄え、球形、卵形、楕円(だえん)体に肥大し、葉の変形による皮に包まれているもの。

地上部が枯れても生き残って越冬器官となり、翌年にはその頂端から新しい芽を出して栄養繁殖できる。塊茎(かいけい)と区別しにくいものがある。概して軸が垂直でその頂端だけから発芽するのが球茎。

鱗茎(りんけい)とも形は似ており、園芸ではともに球根とよばれるが、鱗茎は葉が多肉であるのに対し、球茎は茎が肥大している。

花き・作物と雑草に分けて説明する。

特徴
花き・作物 地上茎の基部に形成され、形状が球形に近く、塊茎よりも芽の数が少ないため比較的表面が滑らかなもの。環状の節と節間が認められる。 (花き)

シクラメン*、グラジオラス、クロッカス、フリージア、バビアナ

*シクラメンは塊茎に分類する文献もあり。

(作物)

クワイ、サトイモ

雑草 数節が短縮し球状に肥厚。塊茎と比べて節芽(不定芽)の数が少なく、丸くまとまる。

アギナシなら葉腋に多数の小球茎(小球芽)を形成し、冬期に親株が枯れた後、これらは水に浮遊し、風で流されて運ばれたところで発芽する。

アギナシ*

とした文献があるが、アギナシの基部の写真をみると、グラジオラスのような主軸基部の肥大化と違い、側芽が貯蔵物質を蓄えた小球芽が、1株に20~30個程度つくられるとあるため、地下茎の一種に分類されるのか違和感がある。

-植物

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

ロゼット(Rosette*)

(農業)(植物) 茎が短く、根から上にすぐ葉があって地表に接するようにこの葉が放射状に伸びる形態。タンポポやオオバコなど。このような葉をロゼット葉ということがある。また、茎が短く、根から上にすぐ葉があ …

no image

鱗茎(りんけい)(Bulb, Scaly Bulb)

(農業)(植物) 根(ね)と異なり、茎の地下部分であるところの地下茎の、4分類のひとつ。地下茎に多肉的な葉や鱗片葉(りんぺんよう)がつき、養分を蓄えているもの。 生育に不適な季節に地下に養分を保存して …

no image

根茎(こんけい)(Pip, Rhizome, Root, Rootstock)

(農業)(植物) 根(ね)と異なり、茎の地下部分であるところの地下茎の、4分類のひとつ。地中または地表を横に這う。外観は根と似ている。ササ、ワラビ、ハス、ショウブ、ミョウガ、タケ、ドクダミ、ヒルガオ、 …

no image

実生(みしょう)(Seedling*)

(農業)(植物) 種子植物の種子から生育すること。種子繁殖で生育すること。栄養繁殖による生育でないものになる。 語源は、おそらく「実(み:種子)から生る(なる)もの」だと思われる。 実生苗(みしょうな …

no image

人工受粉(じんこうじゅふん)(Artificial Fertilization, Cross-Pollinate, Hand Pollination)

(農業)(農作業)(農法)(植物) 植物のめしべの柱頭に、人為的に花粉を付けて受精に進めること。 人工授粉とも書かれる。人工を人為と書くこともある。 植物の人工受粉は、動物でなら人工受精に相当する。 …