農作業

整枝(せいし)(Pruning, Training)

投稿日:2020年6月28日 更新日:

(農業)(農作業)

栽培している植物の一部を取り除いたり形を整えたりすること。

花や実の付き(収穫量)をよくするほかいくつかの目的がある。

 

(整枝の3分類)

整枝 支柱、添木、誘引
剪定
摘心、摘芽(芽かき)、摘葉、摘蕾、摘花

 

(果樹、野菜、花卉それぞれの整枝)

果樹の整枝 剪定や支柱・添木・誘引で樹の形を整える。

樹高を高くさせないことで果実をとるときの作業性をあげるなど。

野菜の整枝 摘心:生長点を除去する。

摘芽(芽かき):腋芽を除去する。

摘葉:葉を除去する。

摘蕾、摘花もある。

株の充実、開花・着果の促進。採光をよくして光合成を高める。通風をよくして病害虫の発生を抑える。

花卉栽培の整枝 側枝を除去し所定の枝数にする。

 

(摘芯と芽かきの解説)

摘心

草花や野菜の茎の先端を切ること。草花や野菜は多くの場合、一番伸びている芽が優先的に育ち、そのままにすると、1本の伸びている茎だけに花がついてしまう。

しかし伸びている茎を途中で切れば、別の芽の生長を促進させて花がつき、また実もなる。

切るときは、ほかの芽と長さが均等になるように切っていく。

草花や野菜でおこなわれる。

芽かき

不要な芽を取り除くこと。花や実に栄養が届き、つき具合がよくなる。

数枚芽をのこした状態で、ほかの芽をつんでいく。

 

(整枝をする理由、目的)

枝など減らすと、

・枝が少ない方が収穫作業がし易い。

・果実に日光を当て易い。

・支柱に這わせやすくなる。

・病気や害虫の被害に気づき易くなる。

 

芽、茎、葉、花、果実などを減らすと、

・不要な果実が取り除かれることで、栄養が集中する。

・不要な脇芽が取り除かれることで、栄養の浪費を防ぐ(メロン、スイカ、カボチャなど糖度が重要な野菜)。

・風通しがよくなって病害虫を防ぐ。

 

もしも出題で、

Q:「整枝には、茎の先端を摘みとる( ① )、病気におかされた葉や老化した葉を摘みとる( ② )、ムダな側枝を葉えきの部分から摘みとる( ③ )などがある。この(   )にあてはまる言葉を答えよ。」

とあれば、その答えは、

A:①摘心、②摘葉、③芽かき、となる。

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