科学

バイオマス(Biomass)

投稿日:2018年5月6日 更新日:

(農業)(科学)

代替エネルギーの供給源としての植物。

生物由来の有機性資源(bio)であって化石資源を除いた再生可能なもの、またはその量(mass)。生物が光合成で生成した有機物であり、持続的に再生可能な資源。石油や石炭など化石資源は、地下から採掘し尽すと枯渇するため再生可能でないとする。

バイオマスを燃焼させたときの二酸化炭素は、バイオマスの成長過程に光合成で大気から取得した二酸化炭素であって二酸化炭素を新たには増加させていないとし、これを「カーボンニュートラル」という。

化石燃料に含まれる炭素も太古の大気中の二酸化炭素が固定されたはずなので、太古からの累計ではカーボンニュートラルともいえそうだが、そうとらないのが一般的である。

バイオマスは、その賦存(ふそん)状態により、(1)廃棄物系バイオマス、(2)未利用バイオマス、(3)資源作物に分類される。

*バイオマスを燃焼させた…とか、バイオマスの成長過程で…のような文脈では、バイオマスの意味は「生物由来資源」ではなく「生物由来資源」として扱われている。massに「(物質が一体化した)塊、まとまり」という意味があることからbiomassは量に関係なく一体にまとまった生物資源と解したほうがいい場合が多くあるようだ。

-科学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

固相、液相、気相(Solid Phase, Liquid, Phase, Gas Phase)

(農業)(科学) 農業においては、「土壌は、固相の土壌粒子、液体の土壌水、気相の土壌空気という三相から成る」という言い方がされる。 これは、「土壌の、固体の部分が土壌粒子であり、液体の部分が土壌水であ …

no image

ブルームレス(Bloomless)

(農業)(科学) 果実の表面に分泌される白い粉状でロウ質の物質を果粉(かふん、Bloom)という。ケイ酸が主成分である。果実を病気から守ったり、果実の水分蒸発を防いだりする役割があるとされる。この果粉 …

no image

地温(ちおん)(Soil Temperature, Ground Temperature, Earth Temperature)

(農業)(科学) 地表や地中の温度のこと。地中温度とも、土壌温度ともいう。また、地面より上、すなわち地上の大気の温度は気温である。 一日の地温の変化は、地表では大きく変化するが、深さが30cmから50 …

no image

遺伝資源(いでんしげん)(Genetic Resource, Germ-Plasm Stock, Germplasm)

(農業)(科学) 遺伝の機能的な単位を有する植物、動物、微生物その他に由来する素材であって現実の又は潜在的な価値を有するもの。 *生物多様性条約の名古屋議定書で日本国内措置として交付された、「遺伝資源 …

no image

クローン苗(くろーんなえ)(Clone Seedlings, Clone Cultured Nursery Plant)

(農業)(科学) 挿し木や接ぎ木などによって増殖された苗。遺伝子が同じとなる。 *英訳Clone Cultured Nursery Plantはここで創作(2018/4/03)。